看護系大学教員の役割

University Teacher

こんにちは、sawaharuです。

私は、ある看護系大学で教員をしていますが、大学教員って日々何をしているのかわかりにくいですよね。私も大学院生の頃や看護師として臨床で働いていたときはイメージが付きませんでした。今回は、そんなイメージの付きにくい看護系大学教員の役割について、私の個人的な経験に基づいて触れてみたいと思います。

看護系大学教員に興味がある方の参考になればと思い、今回の記事を書きました。

最後までご覧いただけると幸いです。

看護系大学教員の役割

・教育
・研究
・組織運営
・社会貢献

教育

これは、皆さんなじみのある役割だと思いますが、大学で行われる講義や演習、臨地で行われる実習などが中心であります。

特に看護系の特徴としては、長期間にわたり実習指導が入ってくることかと思います。

主に、大学にいるときは講義や演習、実習の準備や打ち合わせ、学生さんからの授業に関する質問への回答や提出課題の添削・コメント、授業評価の確認、出欠・成績管理など様々なことを行っています。

実習で臨床に出ている合間に講義が入っていたりなどすることもあるので、移動も含めなかなか忙しくなるのが常です。授業や実習の関係で学生さんとの面談は遅い時間になってしまうこともあり、いつも恐縮しています。最近はZOOMなども活用して遠隔で進められることはするようにしています。

教育は大学教員の役割の中でも中核となるものだと感じています。

 

研究

そして、もう一つの中核となるものが研究です。

その教員がどのような研究をしていて、どのように時間を使いながら研究をしているのかは学生さんはもとより、同じ教員でもほとんどわかりません(笑)

つまり、研究にどのように時間を当て、成果発表等していくのかは各教員の個別性に依存しています。

教育で時間がない場合も、早朝や夜間、合間の時間をうまく見つけて取り組んでいく必要があります。時にはプライベートの時間も削りながら・・・なんてことも少なくありません。

ほとんどの大学教員は裁量労働制といって、時給の考え方や始業終業時間の明確な取り決めはありません。時間外で研究に取り組んでいることなどを含めると、時給換算するとかなり低そうですね。

研究では、科研費などの研究資金確保や倫理審査委員会の準備、研究対象者の選定、データ収集、データ分析、論文執筆、学会や論文での公表など多くのステップを踏みながら進んでいきます。そのため、スケジュール管理はとても大切なスキルになります。

また、大学教員の就職において、研究業績というのは最も大きな評価対象となります。教育の役割も中核と言っておきながら、どんなに学生さんから評価の高い授業を行っていたとしても、出世や就職においては査読付き筆頭論文が何本あるかなど、研究業績の方が見られがちです。

なかなか難しいことではありますが、教育などについても単に経験年数だけでなく、実績を客観的に評価できる指標などが設定されることも、教育へのモチベーションアップに繋がるのかもしれないですね。

 

組織運営

これはなかなかイメージつかないですよね。

例えば、大学の看護学科というのも組織ですので、学長がいて、学科長がいて、という形で組織として動いています。

その際に、学生さんの教育全般を管理運営していく、教務委員会であったり、入試関連のことを管理運営していく入試委員会など様々な委員会が存在しています。

教員は何かしらの委員会(時には複数の委員会に所属します)に所属し、会議や会議に向けた準備、学生さんや他の教員への周知など様々な対応をしていく必要があります。

委員会によるところもありますが、この組織運営に関する業務が結構多く、教員の負担にもなります。どこまでの業務を教員が担うかは各大学によって異なりますが、これら委員会活動のために割かれる時間は多いです。

このあたりの業務は、学生さんや大学院生さん、別の委員会の教員、別の大学教員などにはわかりにくいので、なかなかイメージが付きにくい代表格と言って良いのではないでしょうか。

 

社会貢献

そして最後に社会貢献です。

これもなかなかイメージが付きにくいですよね。

大学教員は、臨床の方々の研究のお手伝いをしたり、一般の方向けに講演会を開いたり、自分の得た研究結果や知識、経験、スキルなどを学生さんや医療者に限らず、一般の方にも向けて公開していくことが求められます。

良く聞く学会というのも、研究を発表する側であれば研究のカテゴリーになるかもしれませんが、運営側や市民公開講座など社会貢献に位置づけられる点も多々あります。

この社会貢献活動についても、各教員の個人差が大きいところではあります。なかなか自分がやりたいから0から講演会を企画・運営して、開催していくというのもありますが、こんな企画があるけどやってみる?など知り合いの教員からお声かけいただくこともあります。

どちらにせよ、自分の専門性はなにか社会貢献に繋がるような知識や経験を持っているかそれをどのように他者に伝えていくべきか考えながら教員をしていくことは必要なことかもしれません。

 

まとめ

【看護系大学教員の役割】

・教育
・研究
・組織運営
・社会貢献

今回は看護系大学教員の役割について、簡単に触れてみました。

詳しく話せばもっと色々な役割や業務がありますが、大枠は上記のような感じです。それぞれの詳しい話はまたの機会に触れられたらと思っています。

看護系大学教員に興味がある方の参考になれば嬉しいです。

色々とイメージしにくい、見えにくいことが多い大学教員ですが、教育・研究・業務などをうまくスケジューリングしながら、日々頑張っております。多忙な面もあるかもしれませんが、とてもやりがいある仕事と感じています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました